【死と向き合う】天国へ旅立った愛犬が教えてくれたことを忘れないために綴る
一生忘れたくはないこの日
3月9日フィリピン時間にて19時、母親から1通のメールが届いた。
そこには10年間家族として共に生きた愛犬ラッキーが天国へ旅立ったと書かれていた。
こんなに近い距離で死と向き合うことは初めてだった。
1日経って今思うことは、この10年間のラッキーとの思い出と3月9日のこの日を絶対に忘れないでおきたい、ということ。
なので、しっかり綴ります。
「ジャック」が良かった
僕が10歳の時、家に犬がきた。ペットなんて買ったことなかったから、新鮮だった。犬種はパピヨン。耳が蝶々のように大きく開いた小型犬である。
オスでカッコよくわんぱくに走り回る元気な犬だった。
当時ハマってたブラックジャックに影響を受けていることを必死に家族に隠しつつ、僕は「ジャック」って名前にしようよ、と言った。
でも呼ぶときにジャックって言いにくくない?伸ばし棒があったほうがいいよ!と言われ、ふと出たラッキーと名付けられた。もちろん呼びやすさに間違いはなかった。
彼との日々
彼は本当にわんぱく悪ガキ少年だった。小さい頃には異物を飲み込んじゃったこともあったし、それで手術しても元気だった。すぐ高いところに登っては、降りれなくなった彼を何回笑っては睨まれたことか。抱っこしようとすれば噛まれる。家族の中では僕は特に特になつかれてなかった。なめられていた。
でもおばあちゃんの家に行くと、僕に似てかビビリだからすぐ僕の胸に飛んでくる。人見知りなのかな。ツンデレというかなんというか、そんな彼だった。
そして彼は元気なまま年齢を重ねていった。
彼との思い出はあまりにも多くて語りきれないし、心の中に留めておきたいので、この辺で。
彼が教えてくれたこと
つい最近、1ヶ月前くらいに家族から連絡があった。そこには「家族が増えました!」との報告。新しい犬を買ったらしい。確か、ミニチュアのプードル?かな?僕はまだフィリピンで会ってないけど、大量に送られてきた写真を見た。
ラッキーは10年間生きた。彼は旅立つ時、どんな気持ちだったのだろうとずっと考えた。多分こうなんじゃないかな。
きっとこうだといいな。「あ、新しい家族が来た!どうやら僕と同じイヌかもしれない。彼が中島家の皆を支えてくれるから、僕の役目はもう終わりだ。安心して彼に任せることができる。良かった。良かった。」
わからないけど、きっとこう思ってると思う。わんぱくながらも、ツンデレの彼だったから。
これから、3月末に開くドリームコンテストも3月29日には終わっているわけで、第一回としてのドリコンは死を迎える。他にも、色々な人や物、こと全てにはちゃんと終わりがある。だから、だからこそ安心して次の誰かへバトンを継いでいきたいなと思った。上の方々にしてもらったことは、良いところを何十倍にもして継いでいきたいなと思った。生と死は裏返しだから。
セブで会う方々によく言われることがある。
「ありがとうございます、いつかこの恩は返します!」というと、「うん!でも、僕らにじゃなくて君らの後輩に返すんだよ?」と言われる。
川のように流れていくのだろう。
それを彼の死を通して十分感じ取った。
中島家が彼に幸せを与えれたかは、本当のところは分からない。
でも、確かなのは、彼は家族だったってこと。
彼は中島家に幸せをくれた。
ありがとう、ラッキー。ありがとう。